目次
工事不要で光回線を使えるのはこんな人!
光回線は通常の電話回線を使用したインターネットとは異なり、光ファイバーを使用します。そのため光回線でインターネットを楽しむには、先に光回線を引き込む工事をしなくてはなりません。
最近は申込みから工事が行われるまで1ヶ月前後待つケースも多く、契約後すぐにインターネット接続をしたい方にとっては不便さを感じる部分です。
ただし、すべての申込者が工事完了を待たなくてはならないとは限りません。状況によっては工事不要で光回線を利用できる場合もあり、時間の短縮だけではなく工事費用の節約になることがあります。
光回線の工事不要となる人は、大きく分けて次の2タイプです。
乗り換えを検討している人
すでに光回線によるインターネットを利用していた場合、改めて光回線を引き込む大掛かりな工事は必要ありません。料金の見直しや引っ越しなどを機に、以下のように他社へ乗り換えを検討している人が該当します。
・フレッツ光から光コラボへ(転用したい人)
・光コラボから別の光コラボへ(事業者の変更のみしたい人)
光回線によるインターネットは、フレッツ光と光コラボの2タイプに分けられます。光コラボとは「光コラボレーションモデル」のことで、NTTの光回線を借り受けた事業者が独自のサービスと組み合わせて、インターネット環境を提供するスタイルです。
転用する場合も事業者の変更を行う場合も、使用するのはフレッツ光と同じ光回線です。すでに引き込んでいる光回線を利用できることから、乗り換え時に改めて工事を行う必要がなくなります。
すでに開通済みの人
引っ越ししてきた人に多いのが、光コンセントがすでについている場合です。光コンセントとは、光回線とルーターなどの通信機器を接続するための差込口になります。すでに室内に設置されている場合は、改めて工事を申し込む必要はありません。
近年は入居率アップのために、マンションやアパートにも最初から設置済となっているケースが増えています。引っ越しを機に光回線の契約を検討しているのであれば、まずはすでに光コンセントが設置されていないかチェックしてみましょう。
また、中古物件や賃貸物件の場合は、前の入居者が工事を済ませている可能性が考えられます。光回線の引き込み工事はオーナーや管理会社の許可が必要なため、事前に問い合わせておくことをおすすめします。
乗り換えで工事不要なら!キャンペーンが充実している光回線を選ぼう!
乗り換えですでに光回線の工事が完了しているのであれば、新しい事業者と契約して諸手続きを終えるだけでインターネット利用を再開できます。せっかく乗り換えるなら、工事費用だけではなく、ほかの特典もチェックしてみてはいかがでしょうか。
事業者は契約を獲得するために、独自のキャンペーンを行っているところがほとんどです。工事費用など初期費用を負担してくれたり、一定期間の月額利用料を安くしてくれたりと特典の内容はそれぞれ異なっていることから、大きな比較ポイントとなります。
ここでは、代表的な4社のキャンペーンを紹介します。また、光回線の乗り換えについては以下のページでも詳しく解説しているため、あわせてご覧ください。
「光回線をお得にスムーズに乗り換えよう!選び方のポイントは? 」
ソフトバンク光
ソフトバンク光は、携帯キャリアのうちの1社であるソフトバンクが提供するコラボ回線です。期間限定のものを含めると数多くのキャンペーンを行っており、条件によっては工事が必要となる場合も特典を受けられます。
適用条件 | 他社からの乗り換え |
キャンペーン内容 | ・工事費をサポート(26,400円の場合) ・工事費分をキャッシュバックまたは月額基本料金を10ヶ月間割引(上記以外の場合) ・他社への違約金や撤去工事費を満額還元 ・ソフトバンクのスマホユーザー特典あり |
最大1Gbpsの通信速度でインターネットを利用できるほか、キャリアならではのサービスとして、スマホとセットで利用するとスマホ通信料が割引される特典も魅力的です。他社コラボ光からの乗り換えも、フレッツ光からの転用も同じ特典が適用されます。
ドコモ光
ドコモ光は、フレッツ光の回線もしくはケーブルテレビの設備でインターネットを利用できるサービスです。20社を超えるプロバイダの中から選べるため、戸建て・マンション問わず多くの物件でサービスを利用できます。
適用条件 | 事業者変更(一部、新規申し込みにも適用) |
キャンペーン内容 | ・ドコモ光の新規申し込みで工事料金が無料 ・契約(新規含む)でdポイントプレゼント ・更新時にもdポイントプレゼント ・ドコモのスマホユーザー特典あり |
最大1Gbpsのプランのほか、一部の地域では最大10Gbpsの通信速度となるプランも申し込み可能です。ドコモ光も携帯キャリアの1社にあたるドコモが提供していることから、スマホとセットで利用すると回線数に応じた割引が適用されます。
So-net光
So-net光は、光回線とインターネット通信会社が提供するプロバイダがセットになったサービスです。従来のIpv4(PPPoE)接続に加えて次世代通信IPv6(IpoE)にも対応しており、閲覧するサイトがどちらに対応していても、混雑の影響を受けにくい環境で利用できます。
適用条件 | 新規申し込み(転用・事業者変更も含む) |
キャンペーン内容 | ・キャッシュバック(新規or乗り換えで金額は異なる) ・v6プラス対応ルーター同時申し込みで無料 ・無料の訪問設定サポート(パソコン1台に相当する設定を1回分) ・auのスマホユーザー特典あり |
最大1Gbpsの通信速度でインターネットを利用でき、契約と同時に次世代通信IPv6(IpoE)対応のルーターも申し込むと、月額利用料440円が永年無料となります。転用や事業者変更の場合は工事不要ですが、万が一工事が必要となった場合も31日間無料でWi-Fiレンタル(5GBまで)が利用できるため安心です。
ビッグローブ光
ビッグローブ光は、光回線とプロバイダがセットになったサービスです。サービス提供者はインターネットが一般に普及しはじめた時期から20年以上もの間、さまざまな通信サービスを提供しているため、安定した品質が期待できます。
適用条件 | 新規申し込み(転用・事業者変更も含む) |
キャンペーン内容 | ・選べる特典(キャッシュバックor月額料金値引き) ・新規工事費が実質0円になる ・無線LANルーター代が12ヶ月無料 ・スマホユーザー特典あり |
次世代通信IPv6(IpoE)を使用した接続により、最大1Gbpsの通信速度でインターネットが利用可能です。BIGLOBEモバイルのほかにも、au回線を使用した格安スマホやauスマホの利用料金がセットでお得になる特典もあります。期間限定で行われるキャンペーンの種類が多く、中には公式サイトで発表されているクーポンコードを必要とするものもあるため、こまめな確認がおすすめです。
光回線の工事が必要な人はどんな人?
ここまで光回線の工事が不要となるケースを紹介してきました。一方で、契約にあたって光回線の工事が必要な人もいます。
この項目では、どのような人が光回線の工事を必要とするのかを解説します。
光回線を利用していない
現在はもちろん、これまで一度も光回線を利用していなかった人は、契約にともない工事が必要となります。光回線は通常の電話回線と同じく近隣の電柱まで届いていますが、インターネット通信を利用するためには別途工事が必要です。
光回線は光ファイバーケーブルを使用しており、基本的には最寄りの電柱から建物内へケーブルを引き込まなくてはなりません。過去に一度でも光回線を利用していれば、以前の光コンセントが残っている可能性があります。しかし、まったく利用したことがない場合は工事の手配が必要です。
また、賃貸物件の場合は前の入居者とオーナーの間の取り決めによって工事の要不要が決まることがあります。前の入居者が光回線を利用したうえ、オーナーに撤去を求められていなければ、残っている光コンセントを利用できます。撤去が求められていた場合は工事跡が残っている可能性がありますが、そのままの状態では利用できません。利用するには、改めて自分自身でオーナーと交渉したうえで光回線を引き込む工事を手配しましょう。
フレッツ光や光コラボ以外を使っている
フレッツ光や光コラボ以外の回線を使用している場合は、乗り換え(転用・事業者変更)の場合であっても工事が必要です。フレッツ光や光コラボ以外のインターネットは、従来の電話回線を利用した方法があげられます。
電話回線と光回線用の光ファイバーは、どちらも近隣の電柱を通って各物件に引き込まれています。電話回線を利用したインターネットはADSL(非対称デジタル加入者線)と呼ばれる方式で、光回線と同じく建物内へ回線を引き込む工事が必要です。
しかしADSLと光回線では使用する回線が異なるため、以前にADSLで回線の引き込み工事を行っていても、光回線に乗り換える場合は別の回線を引き込む工事を行うこととなります。
独自回線や電力系光回線を使いたい
光回線でインターネットを利用していても、契約会社によっては乗り換え時に改めて工事が必要となることがあります。たとえば独自回線や電力系光回線を契約していた人が、フレッツ光や光コラボに乗り換える場合です。
独自回線とは、光コラボとは異なり独自の光回線設備を使用しているサービスのことをさします。NURO光やauひかりが独自回線にあたります。電力系光回線はeoひかり、コミュファ光、メガエッグ、ピカラ光、BBIQなど、電力会社が提供する光回線です。これらのサービスに乗り換えを検討している場合は、以前の契約が光回線であっても別途工事を手配しなくてはなりません。
また、反対にフレッツ光や光コラボを利用している人が、独自回線や電力系光回線に乗り換える場合も工事が必要です。
光回線の工事内容
工事というと、大がかりな作業のイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。光回線の工事はシンプルな内容でありつつも、光コンセントの設置などある程度の専門知識や技術を要します。
そのため申込み者に特別な作業を求められることはありませんが、いくつかの準備と注意点があります。
光回線の工事の前に確認すべきこと
光回線の工事そのものは、派遣された専門の工事スタッフがすべて行ってくれます。ただしトラブルを避けるために、事前に契約者側で「工事費」「工事期間」「オーナーの許可」の3つは確認しておきましょう。
以下、こまかく解説していきます。
1.工事費はいくらか
工事が必要となる場合は、工事費が発生することがあります。工事費は物件のタイプや事業者ごとに異なるため、光回線を引き込みたい物件に該当する価格表を参照しましょう。こまかく分類されていて分かりにくい場合は、契約する事業者に直接問い合わせると教えてもらえます。
事業者によってはキャンペーン適用で工事費が無料となる場合もあれば、一度支払ってから後日キャッシュバックされる場合もあります。一括で支払うのではなく、数ヶ月にわたって分割され、月額利用料(月額基本料金)とあわせて請求されるパターンもあるため、金額と支払い方法の両方を確認してください。
2.工事期間はどれくらいか
工事内容自体は簡単ですが、申込み者が多くなる引っ越しシーズンなどは、工事予約数の増加にともなって開通まで日数を要することがあります。乗り換えを検討している人の場合、前のサービスの解約日から新しいサービスの開通日まで間があると、インターネットの利用が可能になるまでの日が伸びてしまいます。
スムーズに乗り換えを行うためには、契約を検討している光回線の工事期間をあらかじめ確認しておくことが重要です。
3.マンションの場合は確認が必要
マンションなどの集合住宅や賃貸物件の場合、共有部から各部屋へ光回線を通すため、管理会社やオーナーの確認、許可が必要です。工事で物件の壁に穴を開けることもあり、無断で行うとトラブルの原因となります。
また、分譲マンションであっても、すでに別の光回線を利用していたり、建物の構造的な問題があったりと工事ができない場合があります。ほかにも光回線を建物内へ引き込める距離に電柱がないなど、立地の事情で工事対象外の物件となっている可能性も考えられます。分譲でも賃貸でも、必ず工事の可否を管理会社やオーナーに確認しましょう。
壁に穴を開けなくてはならない理由など、光回線の工事については、以下のページでも詳しく解説しています。
光回線の工事の内容
光回線の工事は、大きく分けて屋外工事と宅内工事の2段階があります。室内に入る必要があるため、工事の日は必ず申込者や代理人による立ち合いが必要です。
1. 屋外工事
最寄りの電柱から建物へ光回線を引き込むための工事です。戸建ての場合は直接建物内へ引き込みますが、マンションなど集合住宅の場合は共有部にあるスプリッタ(分配器)を介して各部屋へ通します。
住宅の状況によって電話用の配管やエアコンダクトを利用して引き込む場合と、壁に穴を開けて引き込む場合があります。
2. 宅内工事
建物内へ引き込んだ光回線を、光コンセントに接続するための工事です。電源用の一般的なコンセントのように、専用の差込口に接続機器をつなげることでインターネットが利用できるようになります。
光コンセントの設置のほか、HGWまたはONUといった光回線とパソコンなどの端末を接続するための機器設置も工事担当者が行ってくれます。きちんと建物内に光回線が引き込まれているか、インターネット通信ができるか専用の機器で確認を行えば、工事完了です。
【注意!】光回線の工事ができないことも
光回線の工事ができないこともあるため、契約前に必ずサービス対象エリアか、物件の構造的に問題はないかなど、事前に確認できる点をしっかりとチェックしておきましょう。以下にあげるケースのように、一部の問題で光回線の工事ができないこともあります。
集合住宅の場合
集合住宅の場合は、分譲・賃貸問わず管理会社やオーナーの許可が下りなければ工事はできません。工事費を支払うわけではないので、基本的には工事を許可するオーナーが多いですが、一方で事情があり工事を許可できないオーナーもいます。
工事の前に確認すべきことの欄でも触れたとおり、すでに別の回線が導入されている場合は、新しい光回線の導入は断られるでしょう。「インターネット設備あり」を売りとしている物件に住んでいる人は、このような構造的な事情で断られる可能性が高くなります。
戸建ての場合
オーナーに気を遣う必要がない戸建なら、問題なく光回線の工事ができるかというと、必ずしも工事可能とは限りません。工事ができない最大の理由に、サービス対象エリアの問題があるためです。
仮にエリア内でも、河川や国道をまたぐ必要があったり、山間部など電柱から建物までの距離が遠かったりする場合は、工事を断られる可能性があります。サービス対象エリアに入るか、立地的な問題はないか気になる方は、事前に公式サイトや問い合わせで確認しておくことをおすすめします。
工事できない!したくない!それでもインターネットをつなげるなら
さまざまな理由で光回線の工事ができない場合も、インターネットがいっさい利用できないというケースはほとんどありません。光回線の工事を依頼できる可能性が低い場合は、以下にあげるサービスも検討してはいかがでしょうか。
ホームルーター
ホームルーターは、工事を必要としないインターネットサービスです。自宅でWi-Fiを利用でき、対応端末であればパソコンはもちろん、冷蔵庫などの家電もインターネットにつなげられます。
通信方式はモバイル回線を使用しており、SIMカードの挿入や設定など、簡単な作業を行えば、コンセントを差すだけで利用できます。使用するコンセントも通常の家電用のもので、光コンセントは使用しないため、工事日程を調節したり、工事会社から担当者が派遣されるのを待ったりする必要もありません。
ポケットWi-Fi
ポケットWi-Fiも光回線を必要としないため、手軽にインターネットを利用できます。ポケットWi-FiとはモバイルWi-Fiルーターのことで、家の中はもちろん、外出先でも利用できるのがメリットです。
ただし注意点として、ホームルーターに比べると通信速度が劣る傾向にあります。また、接続可能となる台数やサービス対象エリアは事業者や端末ごとに異なるため、自分に合ったものを選ぶことも重要です。
外出先でもインターネットを利用する機会が多い方は、ポケットWi-Fiを検討してはいかがでしょうか。
まとめ
光回線のインターネットを利用するためには、事前に工事日程を調節したうえで光回線を建物内へ引き込むための工事を行う必要があります。しかし物件の構造や立地、管理会社との交渉など、さまざまな理由で工事ができない場合も少なくないでしょう。
工事が難しい物件でインターネットを利用したい人は、光回線の工事不要となるサービスを検討するのもひとつの解決策です。特定の回線から乗り換える場合は、既存の設備を使用できるため改めて工事する必要がありません。