目次
ADSLと光回線の3つの違い
ADSL回線と光回線の違いは、主に次の3つです。
1.通信速度の違い
まず、ADSL回線と光回線では、通信速度がかなり違います。ADSL回線では、最大でも50Mbps程度の速度にしか対応していません。これに対して、光回線は1Gbps程度が主流になっています。1Gbpsというのは1,000Mbpsであるため、単純に比較して20倍もの差です。
また、最近では光回線で最大10Gbpsに対応しているプランも出てきています。その場合には、ADSL回線の200倍です。速さが要求されるような使い方をする場合には、その違いがはっきりと実感できるでしょう。
光回線は現行のインターネット回線においてもっとも速い通信速度を誇るため、動画視聴もオンラインゲームも快適に行なえます。
一方、ADSLは電話回線使用のため速度が出にくく、高速処理が必要となるものには対応できません。複数の端末を接続したり、大容量の動画視聴やオンラインゲームをプレイするには速度が不十分なため、フリーズしてしまったりタイムラグが生じることもあります。
2.通信の安定性の違い
ADSL回線は電気信号を使っており、通信速度が基地局からの距離に影響されやすいのが特徴です。基地局から遠い場所では、極端に通信速度が遅くなることがあります。突然つながりにくくなることもあり、接続が安定しません。
対して光回線は光ファイバーを使用しており、光信号でデータを送受信しています。通信速度が物理的な距離に影響されないため、場所や環境を問わず安定的な高速通信が可能です。
さらに、光回線にはIPv6という次世代のインターネット接続方法があります。すでに利用可能なプロバイダもあり、今後は主流となっていく通信規格です。このIPv6を利用することで、従来よりもさらに通信速度が高速化され、安定性も強化されます。
3.料金の違い
毎月支払う通信費に関しては、光回線よりもADSL回線の方がリーズナブルです。業者によっても差がありますが、ADSLなら毎月2,000円前後の通信費で済みます。
これに対して、光回線は毎月2,000~7,000円程度の費用がかかります。戸建住宅なら大半の業者で5,000円を超えます。現在ADSLを使用している人からすれば、かなり高く感じられるかもしれません。
また、ADSLは電話回線を使用して通信するという仕組みから、使用開始にあたり工事が不要です。解約の際にも回線を撤去する必要はありません。利用開始時にも終了時にも費用がかからないのがADSLのメリットといえます。
これに対して、光回線はケーブルを引かなければなりません。利用するには工事が必要になるため初期費用がかかります。解約の際にも回線の撤去工事を行う必要があります。
しかし、どの光回線業者も頻繁にキャッシュバックキャンペーンを行っており、キャンペーンを利用すれば工事費が実質無料になることも珍しくありません。そのため、光回線への乗り換えは比較的やりやすいといえるでしょう。
adslから乗り換えたい!おすすめの光回線とは
ADSLはすでに2023年から2024年にかけてサービス終了を発表しています。そのため、現在ADSLを使用している方は、以後もインターネットを利用する場合は新しく乗り換える必要があります。
ADSL終了以降のインターネット接続方法は光回線だけではありませんが、やはりおすすめなのは光回線です。光回線はADSLの上位互換的な立ち位置にあることから、利用者は年々増加しています。また、キャッシュバックが豊富で、安く乗り換えられることも、光回線への乗り換えが増えている要因のひとつといえます。
また、家族全員が同じキャリアのスマホを使っている人にもおすすめです。利用中の携帯キャリアと同じ業者の光回線を利用すれば、割引サービスを受けられお得に利用できます。
では、利用中の携帯キャリア別におすすめの光回線業者を見ていきましょう。
ソフトバンクユーザーにおすすめの光回線
ソフトバンクのスマホを使っている人には、NURO光がおすすめです。ソフトバンクではおうち割光セットという割引サービスを実施していますが、ソフトバンク光だけでなくNURO光にも申し込みが可能です。
割引内容もソフトバンク光を利用するときと変わらず、ソフトバンクのスマホ1台あたり550~1,100円の割引になります。
また、NURO光ではさまざまなキャッシュバックキャンペーンや、工事完了までWi-Fiルーターを貸し出すサービスも行われているため、工事期間中にネットが使えないということもありません。
ドコモユーザーにおすすめの光回線
ドコモのスマホを使っている人には、ドコモ光がおすすめです。ドコモのスマホとドコモ光の両方を契約することで、セット割が適用されます。
また、ドコモ光は選べるプロバイダが豊富です。プロバイダ選びによってはさらにお得に利用できる場合もあります。超高速の10Gbpsプランもあり、大容量の通信をする人におすすめです。
auユーザーにおすすめの光回線
auのスマホを使っている人には、So-net光プラスがおすすめです。So-net光プラスなら、auスマートバリューに対応しており、auスマホの月額基本料金が永年割引になります。また、契約時のキャッシュバックも最大60,000円と高額です。
ただし、スマートバリューが適用されるためには、So-net光のネット回線だけでなく、光電話サービスも契約する必要があります。
光回線の利用までの3つの手順
ここではADSLを利用している人が光回線に乗り換えるまでの手順について見ていきます。
1.回線事業者を決めて申し込む
まず、どの光回線事業者にするのかを決めましょう。
前章で紹介した3つの光回線事業者はいずれもフレッツ光の回線を借りて光回線を提供しています。それ以外にもたくさん光回線事業者はありますが、いずれも提供エリアが広く、キャッシュバックなどのキャンペーンも豊富なのでどれもおすすめです。
電話や店頭からでも申し込みは可能ですが、Webからの申し込みが便利です。契約を行う際は、プロバイダや料金プラン、オプションなどを相談・問い合わせした上で行うと良いでしょう。
2.ADSLを解約する
次に現在契約中のADSLの解約手続きを済ませましょう。Yahoo!BB ADSLやフレッツADSLの場合、電話での申請のみ対応しています。公式サイトや営業所では行えないため注意しましょう。
また、Yahoo!BB ADSLの場合には、契約時の電話番号、あるいは連絡先として登録している電話番号が必要です。電話をかける際には、電話番号が通知されるように頭に「186」を付けなければなりません。また、本人確認のためのカスタマーIDも尋ねられるので、あらかじめ用意しておきましょう。
フレッツADSLの場合には、プロバイダの解約も必要ですが、こちらはネットでも行えます。また、解約するとモデムなどのレンタル機器の返却手続きが必要になります。解約申し込み後に送られてくる返送キットを使用して返却してください。
3.開通工事の予約と着工
工事の予約ができるようになると、業者から日程を調整するための連絡が来ます。工事当日は立ち会いが必要になるため、予定が空いている日に予約しましょう。
戸建住宅の場合には、屋外と屋内の両方で工事を行うため、1~2時間程度かかるものと考えておくと良いでしょう。
マンションの場合、屋外工事が必要ないことも多く、戸建住宅ほど時間はかかりません。30分~1時間程度で済む場合がほとんどです。また、光コンセントが設置されているマンションなら工事は不要です。
まとめ
ADSLは電話回線を使用しているため、光回線よりも速度が遅く、通信もあまり安定していません。また、現在ADSLを利用中の人は2024年のサービス終了までにほかの回線に乗り換える必要があります。
光回線はADSLに比べてやや高めの費用にはなりますが快適に利用することができます。キャッシュバックなども豊富に用意されているため、ADSLを利用している方は光回線への乗り換えを検討してみると良いでしょう。