光回線の工事ができないケースとは?対処法はある?

この記事は約4分で読み終わります。

光回線を利用したいのに、「工事ができない」と断られるケースがあります。ここでは、光回線の工事ができない理由について、工事ができない場合の対処法もあわせて紹介します。逆に工事が不要な場合もありますので、光回線の利用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。


・戸建て住宅は、エリア対象外や電柱から遠いなどの物理的な理由が多い。

・マンションは、オーナーから許可が下りないという理由が多い。

・ほかの光回線を検討したり、ホームルーターやポケットWi-Fiで代用したりするという方法がある。

光回線の工事が必要なのに「できない」と言われるケースとは?

まずは、工事ができないといわれるケースについて知っておきましょう。

戸建てで工事ができない理由

戸建て住宅では、近くの電柱から光回線を引き込み、専用の端末に取り付け、そこから室内へと光ケーブルを引き込んでいきます。つまり、近くの電柱まで光回線が届いていないと利用できません。いわゆる「エリア外」という理由です。

エリア内であっても、建物から一番近い電柱との距離が離れていると、電柱を新設しなければいけなかったり、他人の敷地を通らなければいけなかったりします。

電柱の新設には数十万円の費用がかかり、他人の敷地を通す場合には許可が必要です。許可をもらえなかった場合、工事を断念せざるを得ません。

同様に、道路や河川をまたがなければいけない場合も、管轄の国や都道府県、市区町村の許可が必要です。こちらも許可が下りないと工事はできません。

マンションで工事ができない理由

マンションなど集合住宅の場合は、MDF室と呼ばれるところに光回線用の設備を取り付け、電柱から光回線を引き込んで接続します。そこから各部屋にケーブルを通すというのが一般的な流れです。

戸建てと同じく、エリア外だったり、電柱から離れていたりするという理由もありますが、オーナーや管理会社の許可が下りず、断念する場合もあります。

許可が下りたとしても、建物が古いなどの理由で部屋までケーブルを通す手段がないと開通できません。

また、マンションに別の光回線がすでに導入されていて、希望する光回線を使えない場合もあります。独自にホームタイプ(ファミリータイプ)の設備を導入する手段もありますが、取り付けにあたって穴あけやビス止めが必要になると、許可が下りないかもしれません。

光回線の工事ができない場合の対処法

では、光回線の工事ができないとなった際、どのように対処すれば良いのでしょうか。

ほかの光回線を検討する

ある光回線ではエリア外でも、ほかの光回線はエリア内である可能性があります。auひかりやNURO光、電力系の光回線はエリアが限定的ですが、NTTのフレッツ光なら、エリアのカバー率は東日本で95%、西日本で93%と高い数値を誇っています(2021年9月時点)。

それぞれのWebサイトでは、光回線のエリアを住所や郵便番号で検索できる仕様になっており、自宅がエリア内であるかどうかを調べることができます。各サイトから、利用できる光回線がないか確認してみましょう。

ホームルーターを使う

ホームルーターとは、基地局から電波を受信してインターネットを利用できる機器です。工事が不要で、コンセントに差すだけで使えます。速度は5G対応機器なら最大2Gbps以上の高速通信が可能です。

一方で、通信や速度の安定性は光回線よりも劣り、直近の通信量が上限を超えると、数日間速度制限をかける事業者もあります。

日頃から頻繁にデータのやり取りを行い、動画視聴やテレビ会議、オンラインゲームを利用されている方には厳しいかもしれません。

ポケットWi-Fiを使う

ポケットWi-Fiはホームルーターと同様、基地局から電波を受信し、インターネットを利用できる機器です。月額料金が安く、小型で持ち運び可能なので場所を選びません。

設定も簡単で、届いたその日から利用できます。

【要確認!】光回線は工事が必要ない場合もある!

光回線にも工事不要で利用できる場合があります。

乗り換える場合

すでにNTTの光回線を利用していて、同じNTTの光回線を使うほかの事業者に乗り換えるのであれば、「転用」や「事業者変更」の扱いになり、工事が不要です。

例えば、フレッツ光から光コラボレーション、光コラボレーション同士、光コラボレーションからフレッツ光への乗り換えであれば、工事なしでご利用可能です。

ただし、乗り換え先では契約にともなう事務手数料を支払わなければいけません。前の事業者からレンタルしていた機器も返却の必要があります。

また、長期契約の途中で乗り換える場合は、違約金を請求されるため、注意しましょう。

光コンセントがある場合

すでに部屋まで光ケーブルが開通しており、さらに光コンセントが導入されていれば、工事は不要です。近頃は入居時から光コンセントを使えるマンションも増え、古いマンションでも、前の住民が導入してそのままの光コンセントがあれば、工事なしで使えるでしょう。

ただし、新規で契約する場合はNTTの局内工事が必要になるため、その分の工事費は支払わなければいけません。引っ越しだと無料になる事業者もあります。

まとめ

光回線の工事ができない理由として、利用している光回線がエリア外、土地や建物の所有者や管理者から許可が下りないといったことが挙げられます。光回線の工事ができない場合は、ホームルーターやポケットWi-Fiの利用を検討してみるのもおすすめです。

それでも光回線を使いたいのであれば、お住まいのエリアで利用できる光回線があるか確認するようにしましょう。