ドコモ光の回線速度が遅くなる5つの原因
ドコモ光を利用しているときに回線速度が遅く感じるとき、いくつかの原因が考えられます。他社サービスへの乗り換えを検討する前に、まずは回線速度が遅くなっている原因を突き止めましょう。
ドコモ光の回線速度が遅いと感じる主な原因は、次の5つです。
1.パソコンやスマートフォンに問題がある
ドコモ光のサービスではなく、使用している端末に原因があることがあります。この場合、最新の通信環境を整えても動作は遅くなってしまいます。
パソコンやスマートフォン、タブレットなど、使用している端末が以下のような状況でないか確かめてみてください。
・同じ端末を長年使用している
・メモリやハードディスクの容量が少ない
同じパソコンやスマートフォンなどを長年使用していると劣化が進み、速度が遅くなることがあります。比較的新しい端末であっても、メモリやハードディスクの容量が少なければ処理が間に合わず、パフォーマンスが落ちてしまいます。
2.LANケーブルやWi-Fiルーターなどの周辺機器に問題がある
新しい端末に変えても通信速度に差が見られない場合は、端末と光回線をつなぐ周辺機器をチェックしてみてください。
・LANケーブルと回線の通信速度が合っていない
・Wi-Fiルーターのファームウェアが古い
周辺機器で考えられる原因は、上記の2パターンです。
LANケーブルはCAT5からCAT8まで複数の種類があり、対応している最大通信速度がそれぞれ異なります。数字が大きいほど対応可能な通信速度は速くなるため、CAT5を使用している場合は通信が遅いと感じるでしょう。
ドコモ光は最大通信速度1Gbps(プランによっては10 Gbps)のため、最大通信速度が100MbpsのCAT5では十分なパフォーマンスを発揮できません。
また、Wi-Fiルーターの性能も速度を左右する原因のひとつです。ファームウェアが古い場合は最新の回線速度に対応できず、通信が遅いと感じるようになります。他にも端末とWi-Fiルーターの間に壁がある場合も速度に影響が出ることがあるため、ファームウェアと設置場所の両方からWi-Fiルーターをチェックしましょう。
3.最新のプロバイダに対応していない
長年同じプロバイダやプランを使用していたり、契約時に意図せず旧式のプロバイダを選んだりしてはいないでしょうか。
新しいプロバイダに対応していないために、速度が遅く感じるケースもあります。
現在、最も早い回線はIPv6(IPoE)方式です。旧式のプロバイダ(IPv4)は利用者が多いぶん、アクセスが集中する時間帯は混雑して速度が落ちやすくなります。
4.VDSL方式を使用している
マンションやアパートなど集合住宅で多いのが、VDSL方式を使用しているために速度が極端に低下しているケースです。マンションなどの場合、まず電柱から光回線を共用部分に引き込んだうえで各戸へ配線しています。中には共用部分までは光回線を引き込んでいるものの、各戸までは電話回線を使用して配線していることがあります。
電話回線を使用した配線では光回線本来の回線速度で利用できず、最大でも速度100Mbps程度です。
5.インターネットの接続先に問題がある
「特定の時間のみ」「特定のサイトのみ」遅くなると感じているのであれば、端末や設備面ではなく、インターネットの接続先に問題がある可能性も考えられます。たとえばテレビで紹介されたお店のホームページなどは、アクセスが集中するため一時的にサーバーダウンすることがあります。
時間が経てばアクセス数が減り、解消されることが多いため、利用するタイミングを見直してみましょう。
ドコモ光の回線速度が遅いときにやってみること
ここまで紹介してきたように、ドコモ光の回線速度が遅いと感じる原因はさまざまです。よって解約や他社への乗り換えを検討する前に、自力で対処できないか試してみることをおすすめします。
LANケーブルなどを確認することも重要ですが、本格的に端末や設備を見る前に以下の方法も試してみてください。
パソコン・スマートフォンを再起動する
パソコンやスマートフォンなど、端末の処理が一時的に間に合っていない場合もあります。速度が落ちているのも一時的なものである可能性が考えられるため、まずは端末を再起動してみましょう。
たとえばアプリを複数立ち上げると、快適に操作するためのメモリが不足して、動作が遅くなってしまいます。
ルーターを再起動する
ルーターの調子が悪い場合、再起動で改善されることがあります。コンセントを抜き、電源をいったん切ってから数分置いた後に再起動しましょう。モデム(ONU)も同じく再起動してみることをおすすめします。
ドコモ光の回線速度を改善する4つの解決策
各端末やWi-Fiルーターを再起動してもドコモ光の速度が改善されない場合は、他の設備や環境を見直します。ドコモ光の回線速度を自力で改善する4つの方法は、次のとおりです。
1.スペックの高いパソコンやスマートフォンに買い替える
長年使用し続けているパソコンやスマートフォン、タブレットなどは最新の回線速度に対応していない可能性が高いため、スペックの高い端末への買い替えがおすすめです。
最新のパソコンやスマートフォンなどを使用するだけで、処理や通信が速くなることがあります。
また、使用年数が短いパソコンやスマートフォンなどの中にも、スペックが低い端末も含まれることに注意してください。スペックの高い端末に買い替えるほか、たとえばメモリが少ないパソコンの場合は、メモリを増設することも対策のひとつです。
2.LANケーブルやWi-FIルーターを買い替える
LANケーブル本体に印字されている文字を確認して、「CAT5」と記載されている方は、LANケーブルを適切な種類に交換することで改善できる可能性があります。
「CAT5」は対応できる回線速度が最も遅い100Mbpsまでしかなく、ドコモ光の最大通信速度1Gbpsには対応できません。ドコモ光の最大通信速度に適した「CAT5e」以上のLANケーブルに交換すると、改善されることがあります。
LANケーブル以外の設備に原因があると考えられるときは、Wi-Fiルーターの交換も検討してください。
Wi-FiルーターのLANポートには複数の規格があり、1Gbpsに対応できていないものも含まれます。回線速度が最も速いIPv6(IPoE)方式に対応できる「1000BASE-T」規格のWi-Fiルーターに交換してみましょう。
3.IPv6(IPoE)対応のプロバイダを使う
ドコモ光のインターネットを利用するときは、プロバイダも契約する必要があります。契約時に注意しなければならないのが、プロバイダ側もきちんと高速通信のIPv6(IPoE)方式に対応しているかどうかです。
従来のIpv4方式のみに対応しているプロバイダを契約すると、ドコモ光のプランや設備が高速通信に対応していても高速通信を利用できなくなります。
現在もIPv6に対応していないプロバイダもあるため、希望する回線速度で利用できる事業者を選ぶことがポイントです。
4.使用容量を減らす
比較的新しいパソコンやスマートフォンなどを使用していても、多くの保存データで本体容量を圧迫していると動作に影響が出てしまいます。
動画や写真など、多くのデータを本体に保存している場合は、一度ファイルを整理してみることもおすすめです。
不要なファイルは削除し、必要なファイルも外付けハードディスクやUSBなどの記憶媒体に移して本体のメモリにかける負担を軽減しましょう。
まとめ
ドコモ光を使用していて遅いと思ったときは、解約を検討する前にどこに原因があるのかチェックしてみましょう。上記で解説したとおり使用している端末やWi-Fiルーターなど機器の問題である場合も多いため、原因を知ってから適切な対処をすることが大切です。